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    2016.07.11 / コーヒー業者様向け 

    HOLA〜‼

    以前のブログでアラビカ種の育ちやすい環境について少しご紹介いたしました。

    http://ameblo.jp/colombiacoffeejapan/entry-12147649638.html

     

    今回はコーヒー専門の研究施設であるCenicafe(セニカフェ)が取り組んでいるコーヒーの品種改良についてもう少し詳しく触れたいと思います。

     
     

    すでにご存知の方も多いかと思いますが、コーヒー生産者にとって一番の敵ともいえるのがサビ病と呼ばれる伝染病です。サビ病の病原菌は非常に強い繁殖力を持ち、コーヒーの木の生産力を落とさせるのみならず木自体を枯らせてしまうこともあります。一度このサビ病の菌が農園に入るとその農園は壊滅させられてしまいます。このサビ病への対策として、各国で病原菌に抵抗性のある品質への改良が研究れてきました。

     

    20世紀初め、ティモール島で極めて偶然にアラビカ種とロブスタ種間の交配が起こり、その結果生まれた44の染色体を持つアラビカ種の亜種が誕生しました。そしてこの亜種はサビ病への抵抗性を備えていたのです。

    この交配はやがてケニア、ブラジル、中米のあちこちで行われるようになります。

    この新種には病原菌に対する抵抗性が認められるだけでなく、生産力も強くコーヒーとしての品質も良いこともわかりました。

     

     

    コロンビアではサビ病が上陸する以前から交配の研究は行われていました。

    1980年代、Cenicafeはカトゥーラの品質、生産力にティモール種のサビ病への抵抗性をかけ合わせ『コロンビア』という新種を作り出しました。この『コロンビア』は遺伝子型ではカトゥーラに非常によく似た、しかしサビ病への抵抗性を備えたものでした。もとの品種と比べ品質も良く、豆も大粒な『コロンビア』は生産者たちに『コロンビア・スプレモ』の名前で親しまれ、’80年代から今世紀初めまでコロンビアに広く普及し、特に標高1,0001,600mの農園を中心にコロンビアの農園全体の1/3を占めるまでに定着しました。

    それ以上の高地にある農園では環境条件の面からサビ病の影響を受けにくいため、カトゥーラを維持する農園が多数でしたが、近年の大雨により、この地域でもやはりサビ病の打撃を受けてしまいました。

    同様に、ボルボン、カトゥーラ、ティピカ、ティモール種を交配させ、やはりサビ病に抵抗性のあるタビという品種が開発されました。

    さらに研究は続けられ、数年前、新たな品種カスティージョが登場しました。

     

     

    新種が開発され販売されるようになっても、通常生産者たちの間に広まるまでには多少の時間を要します。ただし生産者のほとんどが近年起こったサビ病の大打撃を経験後、伝染病のリスクを抱え続けることはできないということは身をもって理解したことも事実です。

    新たに改良された品種は全て、現状存在する伝染病に対して効果が高く、生産者たちの不安を解消するものです。また、現在アフリカで流行っているコーヒーノミキクイムシ(CBD)に対する予防策としても有効であることが認められています。

     

    バイヤーや消費者を含め、現在のところカスティージョ種が他の品種よりも優れているという認識が広まってきています。豆の大きさ、密度からバランスのよい焙煎ができること、そして低グレードの豆が少ないことから生産者により多くの収入をもたらす結果にもなります。

    生産者が自分たちでサビ病などの伝染病から身を守る手段を持つことは持続可能な生産という面からも理想的な傾向であるといえるでしょう。

    Hasta luego✋


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