先日の続きです。
コロンビアにおけるコーヒーの生産者の生活向上とコーヒーの持続的生産を目的として2015年に全国コーヒー生産者議会で採択された五カ年計画は、現在のところ順調に進められています。
評価の基準としては前年度と比較したコーヒーの苗の入替え率、持続可能な生産であることの認証の取得率、コーヒー生産地域への教育施設への投資額、さび病や害虫による被害の減少、支援サービスがどれだけの農家に行き届いたか、などの達成率になります。
五カ年計画では経済、社会、環境、制度という四つの主軸について各々具体的な目標を立てています。
経済
コロンビアコーヒーをより競争力のある製品にするために3つの目標を設定しています。
○生産量の成長傾向を継続すること
○生産コストの管理
○収穫された製品に付加価値を与えること
社会
○へき地教育の拡大
○生産者がより社会保障に加入しやすくすること
○社会投資について公と私の繋がりを保持すること
環境
環境の変化による打撃を最小限に抑えるため、
○気候の変動に強いコーヒー産業の実現
○環境資源を効率的に利用し、管理すること
制度
コーヒー生産者が議会を通じて自らを代表する制度であることを再確認するため、
○リスク管理に対する戦略を実施すること
○適正なコーポレートガバナンス(企業統治)の徹底
○コーヒー生産における財務的持続性
コロンビアでは生産者団体であるFNCによってコーヒーの販売利益が農家に還元される制度が確立されており、持続可能な生産方法のモデルとして世界中から注目されています。
近年では高付加価値製品の生産・売り上げが伸びていることにともない、インフラや教育制度をはじめとする生産者の生活環境の向上、また、コーヒー生産技術の研究開発も躍進的です。