長い間、コーヒー業界で親しまれ、コーヒーテイスティングの象徴的存在でもあったSCAA(米国スペシャルティコーヒー協会)の『コーヒーテイスターズ フレーバーホイール』がこの度20年ぶりに改訂されました。
この改訂の基となったのはWCR(ワールドコーヒーリサーチ)が新たにまとめた語彙目録『World CoffeeResearch Sensory Lexicon』です(詳しくはこちらのブログをご覧ください)。改訂はSCAAとWCRが共同で行い、多数の専門家や科学者の協力も得て数年間という時間をかけ完成に至りました。
つまりSCAAのカッピングコンテストでは全く別の風味を備えた二種類のコーヒーが同じポイント数を獲得することもありますが、それぞれのコーヒーが具体的にどのような味、アロマをどの程度持っているのかということは判りかねます。
そこで語彙目録『World Coffee Research Sensory Lexicon』が編纂された機会に新たな『フレーバーホイール』を作成し、両者に使用される語彙も統一しました。語彙目録に登録されている味覚の属性は現在110。今後も分析は続けられ、将来新たな属性が発見されれば語彙目録に追加され、『フレーバーホイール』もそれに合わせて更新されます。
語彙目録とフレーバーホイールという二つの基盤ができたことで業界やコーヒーの研究に大きく貢献することは間違いないでしょう。