先日ご紹介した 『カップ・オブ・エクセレンス』 (Cup of Excellence Colombia 2015)の国内の予備選考で59の最優秀賞候補が選出されました。
最終選考の審査は今月13日、25人の国際審査委員によってトリマで行われ、4月23日にはインターネット上でオークション形式で販売されます。
最終選考前日、59名のファイナリストたちは興奮の色を隠せない様子でした。
この大会はコロンビアコーヒーの差別化戦略と付加価値商品の確立化を目指すFNCコーヒー生産者連合会とThe Alliance for Coffee Excellenceの主催により毎年コロンビアで開催されています。今回は予選に参加した343ロットのうち第一選考で121ロットが85ポイント以上を獲得、第二選考へと進出しました。第二選考には59ロットが通過し、ファイナリストとして最終選に挑みました。
トリマ県イバゲより参加しているカルロス・フリオ・ペニャロサさんは標高2000mに位置する自身の農園『エル・ナランハル』のコーヒー1ロットのみで参加しています。
カルロスさんは21歳よりコーヒーの生産に携わるようになりました。現在は家族経営の農園を営んでいます。本大会への参加は三度目。
「最終選の表彰式にはぜひ、息子と妻と三人で行きたいですね。」と意気込みを語ります。
『エル・ナランハル農園』のコーヒーの特徴は柑橘系の風味です。カルロスさんは家族が結束して丹精を込めて大切に育てたコーヒーについて「標高の高さもいい効果があると思います。収穫、精製、乾燥、選別まで最高の出来です。」とコメントしています。「“質の高さ“にはこだわりがあります。私たちにとって、質の良いコーヒーを生産することは質の良い生活につながります。質の良い生活にはもちろん息子たちの教育も含まれます。私たちの将来にとっては非常に大切なことですよ。」
『カップ・オブ・エクセレンス』で高得点を獲得し、最優秀として選ばれたコーヒーは、その後インターネット上で高値がつけられ、結果として生産者に高い利益をもたらします。前回の勝者、カルメン・モントーヤさんのコーヒーにはポンドあたりUS$45,70という、過去最高の価値がつきました。
もちろん本大会の一番の目的はコーヒーが高値で売買されることではなく、“コロンビアコーヒー”というブランドの認知向上です。つまり、FNCコーヒー生産者連合会による付加価値戦略のひとつとして、バリスタをはじめコーヒー業界にコーヒーの原産地呼称(D.O.)やコロンビア国内の異なる気候によって作り出されるコーヒーの多様さ、奥深さを知ってもらうことです。
コロンビアコーヒーの原産地呼称やそのマーケティング戦略については注目が高まっており、コロンビアのスペシャルティコーヒーや生産地に関する情報に興味をもつ世界のコーヒー専門家3,800名が集うバーチャルコミュニティも登場しています。
それでは、Hasta luego✋