生産部門の努力とコーヒー豆の国際価格回復に伴い、2014年のコーヒー部門の展望はかなり明るいものになりそうです。
生産性
2013年、コロンビアコーヒーの生産量は前年比41%増の伸びを記録しました。生産高は1090万袋(60Kg/袋)に達しました。今年に入ってからも生産量はさらに伸びでおり、3月付けで過去12ヶ月の生産量は1150万袋に達しました。
生産高が増加の傾向にあるのは偶然ではありません。コロンビアでは’08年より本格的にコーヒー生産分野の改善に取り組んでおり、すでに54.6万haの土地、288万本のコーヒーの木が品種改良されています。今後も17.4万haの農園の改良のため$10億以上が投資されます。
過去5年間でコロンビアの生産体制は大きく変わりつつあります。コーヒー農園全体の約80%(77..4万ha相当)の土壌は入れ替えられ、61%(59万ha)は改良品種が植えられています。生産・管理の技術的な革新も進んでいます。
コロンビアのコーヒー生産性レベルは、着実に進化しています。
また、生産調整と適正な農業規範の適用の結果、長年生産者を悩ませていたサビ病と害虫の被害も減少しました。
マーケティング
2013年終わりに125kgあたり$39.3万だったコロンビアコーヒーの国内価格は、2014年の第1四半期には$76.3万まで上がり、3カ月で94%の値上がりを記録し、今年4月には$85万を超えました。将来的にもまだこの傾向は続くと予想されます。
近年の生産性および生産量の増加に伴い、コーヒーへの期待価値も高まっています。このことが相乗効果としてコーヒーの値上がりにつながっているといえるでしょう。
現在、約30%のコロンビアコーヒー生産者たちがサスティナビリティの基準のもとで生産活動をしています。サスティナビリティに基づいた生産をすることで、生産者のもとには付加価値として利益が戻ってくる仕組みになっています。
産地別コーヒーの生産やそれらの製品の購買の保証などによって、生産者はスタンダードコーヒーのおよそ22%以上の収入を得ることができます。
もちろん、原産地呼称付きコーヒーの生産にはたくさんのノルマがあり、その管理は容易ではありません。
『フアン・バルデス』ブランドはコロンビアコーヒーの付加価値戦略の大きな鍵となっています。商標『フアン・バルデス』とコーヒーチェーン、『フアン・バルデス・カフェ』を展開するプロカフェコル社は‘12年、’13年と二年連続で急成長を遂げており、事業利益は20%の増加となっています。
先日、マレーシアにも上陸した『フアン・バルデス・カフェ』は世界で268店舗目で、現在コロンビア国内で187店舗、その他12カ国に82店舗を展開しています。
コーヒー生産者たちへの支援
PIC(コーヒー生産者の収入保証プログラム)は*SICA加入のコーヒー生産者のみが対象となっており、認定を受けたバイヤーを通じて支払われます。
*SICA・・・PIC対象のコーヒー生産者のデータベース
2012-2013年の期間では21の県、590の地方自治体で37万6764人の生産者が10.9億ペソに相当する支援を受けました。