コーヒーが好きな方であればサンタマルタ、という名前を聞いたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
今回はそんなサンタマルタをはじめ、コロンビア北部に位置するシエラネバダ・デ・サンタマルタ地域のご紹介です。
シエラネバダ・デ・サンタマルタには778のコーヒー農園があり、先住民であるアルワコ族の人々が営んでいる小規模農園がその大半を占めます。また、この地域では厳しいプロトコルの下、有機栽培、つまりオーガニックコーヒーの栽培がさかんに行われています。
ここ数年で火がついたオーガニックコーヒーのブーム。
日本をはじめ、韓国、米国、ドイツなどもともと有機食品への関心が強い国々での需要は高まる一方です。
もともとこのシエラネバダ地域でのコーヒー栽培の歴史は古く、アルワコ族は代々独自の栽培方法を受け継いできました。
アルワコ族の栽培方法、とはすなわち有機栽培。
自然とともに生きてきたアルワコ族は化学肥料などは一切使用せず、自然の恵みを大切にしながら時間をかけてコーヒーを生産することは、流行とは関係なく、ごく当たり前のことだったのです。
FNCコロンビアコーヒー生産者連合会の打ち出した『オーガニック・コーヒー』プログラムの後押しもあり、シエラネバダ地域のオーガニック・コーヒーは前述の国々に輸出され、その売り上げはそのまま現地の生産者の利益として還元されています。現在ではシエラネバダ地域のアルワコ族にとって、コーヒーは重要な収入源となっています。
『オーガニック・コーヒー』プログラムでは産地、生産の方法、カップの特徴という大きな三つの要素をもとに、フェアトレード、レインフォレスト・アライアンス、4C、UTZ、FLO(オーガニック)などの認定があります。フェアトレードやFLOでは特に、小規模農家の生産者が市場に参加しやすいような環境づくりを支援しています。
以上のような認定を設けることでオーガニック・コーヒーを買う側からは、自分の買っている製品が自然環境にやさしい製品であること、また公平な販売ルートで売られている製品であることが確認でき、そうした製品を少し高い金額を出して購入することに価値が見出せます。
美味しいオーガニック・コーヒーが生産される背景には膨大な時間と、労力がかかっているんですね!
シエラネバダ・デ・サンタマルタについて
コロンビア北部のマグダレーナ県、セサール県、ラ・グアヒラ県などに広がるシエラネバダ・デ・サンタマルタ山脈は標高5.775mの山岳地帯でありながら広大な沿岸地域に面している、世界で最も標高の高い沿岸地帯です。ユネスコの生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)及び世界遺産にも登録されています。このシエラネバダ地域一帯で古く昔から生産されてきたコーヒーは、その特殊な気候条件から深いアロマ、フルボディ、好ましい大きさの豆、低い酸味を備えており、他の生産地のものとは一線を画しているといわれています。また、他の産地では年に二度、収穫時期がありますが、シエラネバダでは年に一度、10月から12月の間のみに限られます。
Hasta luego✋