コロンビアの中でも最も古くからコーヒーを栽培してきた地域のひとつ、サンタンデール。
３つの山系に分かれてコロンビアを縦断するアンデス山脈の一部、オリエンタル山系に属しており、このエリアの特徴は生物多様性にあります。
非常に様々な動植物が共存しており、それがハーブのような香りを持ち、マイルドで絶妙なカッププロファイルを作り出します。
サンタンデールは、アグローエコロジー*的な環境がコーヒー生産を容易にする、コロンビア北東部に位置しています。
このエリアには２つの主要なコーヒー生産地域があります。
平坦な土地と緩やかな起伏が特徴のマグダレナ渓谷と、急勾配の斜面が続き、多様な標高と降雨量の多いアンデス山脈の東側です。
サンタンデールはシェード（日陰）栽培されるコーヒーの割合が非常に多いことからもわかるように、日射量が多いことも特徴です。
*農業生態学：工業化された農業と対照的に生態系を守る農業のあり方
●原産地呼称制度
サンタンデールは、原産地呼称制度により産地ブランドが守られています。登録されていない商品や業者が、サンタンデール産コーヒーと銘打って販売することは許可されていないため、消費者は安心して、確実にサンタンデール産のコーヒーを求めることが出来ます。
●FOOD PAIRING TREE（合う食材）
サンタンデールのコーヒーと相性の良い食材については、フードペアリングのページをご覧下さい。
サンタンデール基本情報
主な収穫時期：10月-12月
標高：海抜900 – 2,300 m
平均気温：摂氏17.3 – 25.7度
年間降水量：1,200 – 2,800 ミリ/年
コーヒー生産者：31,749人
コーヒー作地面積：37,277ヘクタール
カッププロファイル（味の特徴）
– アロマ：甘い、ハーブの香り、フルーティでほのかな柑橘系の風味
– フレイグランス：甘くハーブのような風味
– ボディ：ミディアム〜重め
– 酸味：ミディアム
– 全体の印象：クリーンカップ、バランスが良い
全国に先駆け「さび病」を無くすことに成功した地域
サンタンデール県は環境保全に有益な栽培システムを保っています。
さび病に強く、自然と調和するコーヒー生産により、農薬の利用も大幅に削減することが出来ました。
サンタンデール県の市町村、エル・ソコロ、パラモ、バジェ・デ・サンホセとパルマス・デル・ソコロで国内のコーヒーに大きなダメージを与えるさび病、Hemileia vastatrix Berk & Brを失くすことに成功し、
2012年、国際植物免疫条約（IPCC）によって正式にさび病フリーと宣言されました。
現在ではコロンビア全域でさび病への対策が進められていますが、サンタンデールは植物衛生上このさび病の発生が極めて低い、世界で初の地域となりました。
サビ病は、コーヒーの木を襲う主要な病気の一つです。コロンビアでは最大30%のサビ病を削減するべく、責任を持って研究を続けています。
病気発生率の低い地域の達成は国際植物免疫条約（IPCC）の項目にも含まれています。病気の発生確率が低いとされる地域の申請や保持の方法、また地域の承認やモニタリングもこの団体が行います。
この承認を獲得するために行われた活動によって病気が発生しにくくなったのはもちろんのこと、農薬の利用も大幅に削減することが出来ました。また、病気根絶の動きは害虫の監視や持続可能性のある栽培へと貢献しています。
IPCCによる調査の結果、この地域でのさび病の発生確率は1％以下であり、全農園の98％以上が病気に強い品種であると発表されました。
サンタンデール州は環境保全に有益な栽培システムを保っています。コーヒーの景観は生物多様性を促進させる森と重要な水資源となる流域を持っています。またセニカフェの研究によりこの地域一帯は、植物、鳥類、アリや蝶々などの動植物の種類が豊富であると明らかになっています。この地域の渡り鳥の種類は、国内でも最も多いと言われています。
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サンタンデール県公式サイト
国全体の2%を超えるコーヒー生産者がいる県の首都には、その地域の地域別委員会が設置されます。サンタンデールコーヒー生産者委員会は1928年12月に設立され、地域を組織し、FNCの様々なプロジェクトを実行する役割を担っています。こちらはFNCサンタンデール委員会のサイトです。（スペイン語）
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https://santander.federaciondecafeteros.org/
